テーマ:東北旅行

八幡平から籐七温泉へ

 前回の「八幡平登山」からの続き。  さて山頂の快をつくしたら、いよいよ下山だ。道はまず籐七温泉へ一時間、見晴らしのよい高山帯を緩やかに下る。時間に余裕があれば入浴していきたいところだ。ここから松尾鉱山の専用鉄道屋敷台駅までは、ゆっくり歩いて五時間はかかる。途中に人家はなく八幡平のなだらかに延びた高原の上を歩いて下るのだが…
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八幡平登山

 前回の「蒸ノ湯温泉」からの続き。  朝は早く起きて湯治客を手伝って、近くの竹藪へ筍をとりに行く。手伝ったお礼だといって朝飯と昼飯用にと大きな握り飯を作ってくれた。宿泊料は素泊まり一人十三銭と聞いて、あまりの安さに吃驚した。外も内も健康的な硫黄の湯気の匂いがたちこめ、実に心地よく、いつまでも滞在したかったが、後…
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蒸ノ湯温泉

 前回の「玉川温泉まで」からの続き。  鹿ノ湯のすぐ上に焼山(一三六六メートル)がある。すばらしい火山だが、少し歩きすぎたせいか、疲れきってしまい、山へは登らず裾を素通りした。途中、後生掛温泉で湯沼、沼火山を見て、その日の宿泊地蒸ノ湯温泉に着いたのは夕方だった。ここも秘境らしいところで、飯場のような細長いバラックが数棟建っ…
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玉川温泉まで

 前回の「鳩ノ湯まで」からの続き。  ここでお断りしておきますが、これは昭和12年の記録です。  道は長く、まったく密林のなかで、約四時間心細い思いをしたが、やがて川が二手にわかれ、右が本流、左が鹿ノ湯からくる渋黒川になる。道はその中間にあり、尾根に登る五十曲の険にさしかかった。森林鉄道は右へと本流沿いに行き、土工た…
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鳩ノ湯まで

 前回の、「玉川林道をへて八幡平へ」からの続き。  翌日は密林を潜って玉川を進む。ちょうどこのあたりから森林鉄道の出来上がった路盤にレールを敷き始めていて、多くの土工が仕事に励んでいた。彼らは全国から狩り集められて来た囚人だそうだから用心して行くようにと、宿で注意された。道はこの路盤の上を通っているので土方たちのあいだ…
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玉川林道をへて八幡平へ

 「秋田駒ケ岳と田沢湖」からの続き。  八幡平をめざし、翌日、朝早く宿を発つ。玉川に出て川沿いに上流へと歩く。もの凄い原始林のなかだが、道は森林鉄道の工事中で、線路に沿って歩けば迷うこともなかった。しかし、前の日の強行軍で、とても鹿ノ湯(玉川温泉)までは無理で、最奥の部落玉川へ行き、そこの一軒家に頼んで泊めてもらう…
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平泉中尊寺

前々回にアップした「平泉迴遊」とは年代が異なりますが、順序としたらこちらの方が古いものと思われます。 しかし如何せん、年月日の記載がないので詳細は不明。 くだけた内容の旅行記とは違い、まるでガイドブックに掲載するような肩に力が入った書き方は、明らかに読み手を意識したものでしょう。 しかし当時の末夫さんがどこを見据え、何を目標に…
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平泉迴遊

昭和八年一月二日に平泉を訪ねた折の紀行文、大正二年生まれの末夫さんが二十歳の時の記録です。 建築設計で身を立てる以前のことで、設計士としてはまだ駆け出しの頃のものですが、フリーハンドながらスケッチに多用されている直線描写の几帳面さに彼の資質の萌芽を感じます。 たった一日で厳美渓から平泉までを周遊する慌ただしい行程なので、スケッチ…
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